2014年10月22日高松地方裁判所において、原告池川さんと被告高松市が和解しました。
2012年2月28日に提訴してから2年8ヵ月の裁判でした。今回の裁判では、法廷における聴覚障害者への情報保障に関する取り組みでも大きな成果がありました。
和解については、2014年4月1日より高松市が意思疎通支援事業実施要綱を全面改正したことを踏まえて、今回の裁判の目的が達成したことにより和解に踏み切りました。
今後は、和解条項とおり高松市が誠実に要綱を遵守した派遣事業が進められるようまた、全国にこの成果が広がることを期待しています。
ご支援下さった弁護団の先生方を始め全国の関係団体の皆様、支援カンパにご協力下さった多くの方々に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。
原告と被告は,高松市地域生活支援事業(手話奉仕員派遣事業・要約筆記奉仕員派遣事業)実施要綱が廃止され,新たに高松市意思疎通支援事業実施要綱が平成26年4月1日から施行されたことに伴い,被告が原告に対し,聴覚障害者に対して意思疎通支援者(手話通訳者及び要約筆記者)の派遣の必要性と市外派遣がより広く認められるように,新たな要綱をその趣旨に従って誠実に運用することを約束したことを踏まえて,下記のとおり和解する。
1 原告は,被告に対する本件請求中,行政処分の取消しを求める部分の訴えを取下げ,被告は,この取下げに同意する。
2 原告は,その余の請求を放棄する。
3 訴訟費用は各自の負担とする。
今回の裁判で和解することになった高松市意思疎通支援事業実施要綱(2014年4月1日施行)と従来の高松市地域生活支援事業(手話奉仕員派遣・要約筆記奉仕員派遣)実施要綱(旧実施要綱)です。
この新旧実施要綱を比較して戴くとお分かりになると思いますが、旧実施要綱では派遣範囲が厳しく制限され必要な手話通訳派遣ができませんでした。
改正された新実施要綱では、派遣の範囲が大幅に緩和されほぼ全ての派遣が可能になっております。
10月22日に行われた裁判後の報告集会の様子をCS「目で聴くテレビ」にて録画放送されます。
裁判傍聴&報告集会に参加できなかった方は、是非ご覧ください。
2014年4月21日の第4回口頭弁論において、裁判長より和解勧告がだされました。
この和解勧告は、2014年4月1日より高松市が「高松市意思疎通支援事業実施要綱」を定めて従来の「高松市手話奉仕員派遣事業実施要綱」を全面改正したものです。
今回の高松市の要綱改正に
より裁判で求めていた要綱の改正は実現したこともあり、和解勧告が出されました。
今後は、和解協議に入ります。実施要綱に沿って適切に運用されるように和解協議の中で確認がなされます。
2013年12月9日に開かれた第2回口頭弁論で弁護団の意見陳述で使用したDVD「聞こえるお母さんと同じように~私も聴きたい~」を全日本ろうあ連盟及び傘下各都道府県協会・全通研及び各支部・日本手話通訳士協会・全日本中途失聴・難聴者連合会・全国盲ろう者協会・全要研に送付いたしました。
全国の聴障協会及び全通研支部に届いていると思いますので、是非お問い合わせの上地域でご覧下さい。
そして、この裁判の重要性をご理解頂きご支援をよろしくお願い申し上げます。
有償配布終了しました。
この裁判を支えるため全国の皆様の支援カンパをお願いしております。
全日本ろうあ連盟傘下の加盟団体・全国手話通訳問題研究会加盟団体・日本手話通訳士協会に支援カンパ振替用紙をお送りしておりますので、ご支援賜りますようよろしくご協力お願い致します。
支援カンパ終了しました。
2012年2月28日に提訴してから1年あまりが過ぎてやっと第1回口頭弁論が開かれました。当日は、原告への情報保障、手話通訳・パソコン要約筆記・触手話・磁気ループ・車椅子対応など今までにない裁判所での対応でした。詳細は、下記よりダウンロードしてお読み下さい。
◆「高松市の手話通訳派遣を考える会」は、
高松市の手話通訳派遣の見直しを求める訴訟を提訴しています。
高松市在住の聴覚障害者 池川洋子(改姓前:羽地洋子)さんの娘さんが
進学を希望する専門学校のオープンキャンパス時に開催される保護者説明会に
母親として参加しようと手話通訳者の派遣申請をしたところ、
市外であることや保護者説明会は客観的に見て参加する必要性が乏しいとの理由で
派遣申請が却下されました。
この派遣却下に納得ができず、高松市に不服申立を行ないましたが、
不服申立も却下され裁判所に提訴することになりました。
これは我が国の福祉制度を含めた社会の在り方が問われる行政訴訟です。
提訴にあたり弁護団や支援組織を結成して池川さんを全面支援します。
私たちは、この訴訟によって、
本当の意味での障害に関係なく、暮らしやすい社会づくりを目指し、
この国の福祉制度を含めた社会の構造を大きく転換させる端緒を開きたいと考えています。
どうぞ、ご支援をお願い致します。
カンパのお願い
支援費用は、最低でも1,000万円以上必要です。
1口2,000円(いつでも、いくらでも、何回でも、大歓迎)のご支援をお願いして、訴訟と弁護団と支援団体をご支援してください。
事務局からはブログにて、裁判(口頭弁論と報告集会)の日程や集会をお知らせします。
支援ニュースで、裁判の進捗や活動状況などをお伝えしていきます。
カンパのみの応援も大歓迎です。
≪郵便振替≫
口座名称:「高松市の手話通訳派遣を考える会」
振替口座記号番号:01630-2-108487
≪銀行口座≫
ゆうちょ銀行
店名 六三八 普通 130885
2012年2月28日高松地方裁判所に提訴した時の訴状です。今回の提訴に至った経緯や求めていることなどの詳細が分かります。
(高松地方裁判所等へ提出している意見書などの資料は、資料&過去の活動記録のコーナーにあります。)
被告である高松市の訴状に対する答弁書です。被告高松市の手話通訳派遣に対する考え方が書かれておりますので、訴状と併せてお読み下さい。
高松市の手話通訳派遣を考える会は、支援ニュースを毎月10日前後に発行しています。
そこにカンパ活動やお知らせを載せていますので、目を通してください。